宝塚宙組『壮麗帝』の感想!@シアタードラマシティ

宝塚宙組『壮麗帝』の感想!

皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。

友人が急遽観劇できなくなってしまったので、代打で観させていただくことになりました、桜木みなと主演『壮麗帝』。

[chat face=”sunayama01.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]チケット確保出来てなかった公演なのでありがたく梅田に向かいました。[/chat]

このコロナ禍で健康管理に留意しつつ劇場の感染対策も万全を期して公演してくれていることに感謝ですねぇ。

今回は宝塚宙組シアタードラマシティ公演「壮麗帝』の感想をまとめていきたいと思います。

目次

壮麗帝のあらすじは?原作はあるの?

オスマン帝国を最盛期に導き、壮麗帝と称された皇帝スレイマンの生涯を、寵姫ヒュッレムとの愛や、義弟にあたる大宰相イブラヒムとの絆を通してドラマティックに描き上げる歴史ロマン。
16世紀初頭のオスマン帝国。9代皇帝セリム一世の息子スレイマンは、腹心の友イブラヒムを伴い密かに出掛けた街で、一人の娘と出会う。他国の村で攫われ、奴隷として売られてきた娘、アレクサンドラであった。
皇帝崩御の報が入り、スレイマンはオスマン帝国の第10代皇帝となる。アレクサンドラを皇帝のハレムに迎えたスレイマンは、美しいだけでなく才気あふれる彼女に惹かれていき、新たにヒュッレムという名を授ける。即位後数年で、祖先が攻めあぐねていた敵地を攻略するなど、皇帝として目覚ましい活躍を見せる一方で、ハレムの慣習に背いてヒュッレムただ一人を寵愛し、奴隷上がりのイブラヒムを重用するスレイマン。それぞれの存在が、様々な思惑渦巻く宮廷に争いの火種を生み、固い絆で結ばれたスレイマンとイブラヒムの関係にも亀裂を生んでいく……。

宝塚歌劇公式HPより

学生時代は世界史を専攻していましたが、オスマン帝国の歴史は結構複雑でややこしかったような気がします^^;

学生時代にこの作品に出会えていたらもっと積極的に勉強できただろうなぁ…!

ちなみに原作となる書籍などは記載されていないので、史実を元にした樫畑亜依子先生のオリジナル作品ということになるのでしょう。

キンソンがある…!!

宝塚では開演5分前にイチベルという開演ブザーがなって、劇場内にいる観客にまもなくの開演をお知らせすると同時に劇場でのご注意などがアナウンスされます。そして開演直前に本ベル(開演ブザー)がなって公演が始まるという流れが一般的です。

壮麗帝では、イチベルと本ベルの間に1曲ナンバーを流していました。

開演してからのオーバーチェアーではなくて、開演2分前くらいから流れる音楽。

これがあることで、場の空気を温めるというか、劇場をその世界に入り込ませやすくする狙いがあるのかな。

[chat face=”sunayama09.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]私が小劇場で活動していた時、このような音楽のことは「キンソン」と呼ばれていた事を思い出しました(笑)[/chat]

ベルのない会場では、出演者やスタッフに「まもなく開演」を伝えるのに音楽が使われることがよくあるんですよね。作家•演出家は物語の世界観にあう音楽を流して、会場と出演者の気分を温めるわけです。

宝塚でもキンソンが聞けて、なんだか懐かしい気分になりました(笑)

ちなみにキンソンとは『緊張ソング』の略らしいです。この音楽が流れたら間もなく開演で緊張するから、らしいっす。

さておき。

公演の中身の話をしましょう。

桜木みなとの漢気と笑顔に安心する

本来ならば満を持して東西主演公演となるはずだったずんちゃん(桜木みなと)の主演作品にぴったりな要素が詰め込まれている作品になっているなと感じるところが多くありました。

まずは『漢気』。

ずんちゃんといえば、『漢気』に強くこだわりを持っているイメージがあるけど、今回はそれがめちゃくちゃいい感じに表れてた。

特にヒュッレムを愛し、慣例に囚われない新しい帝国を作るために国を率いていくスレイマンの目の力強さは、まさに漢気溢れるかっこよさ!

[chat face=”sunayama07.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]桜木みなとがまた男を上げてきた…![/chat]

その反面、スレイマン少年期やフィナーレで見せる笑顔爆発の桜木みなとも、彼の愛嬌がしっかり出ていてなんとも愛らしい…!

[chat face=”sunayama09.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]両方の面が一つの作品でみられるのはとっても嬉しいですね^^[/chat]

 

わかってたけど、やっぱりずんそらは強い

下級生の頃から共に励み、舞台上でもどんどん前に出てくる様子を見てきた生徒さんたちが、主演と2番手として舞台張ってるのを感慨深く観る感じは宝塚ならではの醍醐味だよなぁと改めて実感。

[chat face=”sunayama06.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]特に新人公演で主演・2番手経験のある2人が小劇場公演でメインを務めるっていいですよね。[/chat]

桜木みなとと和希そらはそう言った意味でも、下級生の頃から舞台やスカイステージでコンビで扱われることも多く、「なんか騒がしいけどとにかく元気な下級生」として宙組で育ってきたのも見てきているので、その2人が演じるスレイマンとイブラヒムが国を作っていくストーリーはいろんなことがオーバーラップして

いいぞ、ずんそら、いいぞ

っていう気持ちになりました。(作文)

新人公演での『白夜の誓い』にちょっと設定的に似ていると思ってしまうけど、多分そういう設定が合うんだろうな。だからやらせたくなるんだろうな、作っている側も。

史実をミュージカルにする難しさ

史実をミュージカルにしようとすると、どうしても説明しないといけないことが多くなってしまいがちなんですよね。

悠真倫さん演じるマトラークチュがストーリーテラーの役割を担っているとはいえ、歴史が壮大すぎる故、そして時の流れが早かったり遅かったりする故に、マトラークチュが説明してくれていることと舞台上で起こっていることがリンクしづらいなと思ってしまいましたね。。。

また、登場人物それぞれに背景があって、おそらく生徒さんもしっかりそれを理解して演じているように感じるのだけども、そこをしっかり伝えるには場面数が少なかったり、単純に出番が凝縮されすぎていて物足りなく感じてしまった。

もっと一つの戦争や一つの事件に焦点を当ててもよかったのでは?と思ってしまうところもあるのだが、とはいえ最終的にスレイマンとヒュッレムに落とし所を持っていくあたりに、樫畑先生の宝塚歌劇に向きあう姿勢が現れているのでないかな。

確かに、スレイマン・ヒュッレムエンドへ持っていくには全て描かなくてはならないよな…!

これは悩ましいですねぇ…!

ぶっちゃけファン受けを狙うならスレイマン・イブラヒムエンドもアリなわけですよ…!みんな好きやもん…!

しかし、そこはしっかり相手役に落とし込んでいくことを選んだ樫畑先生には何か宝塚歌劇を作る上でのポリシーみたいなものを感じるので、今後の作品にも期待したいところです…!

[chat face=”sunayama05.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]お衣装とか装置の色合い、雰囲気とかも素敵だったので、樫畑先生のショーも観てみたい![/chat]

ミュージカルとは

「フライングサパ」を観た後に観たせいか、今回の作品はソロのナンバーが多かったように感じた。

それ自体はとてもいいことだ。

こってぃ(鷹翔千空)にソロがあったりして、下級生の経験値を高めるいい機会になってすごく良いと思う。

が、如何せん、ナンバーのほとんどが唐突に始まる感じが否めない。

これはミュージカルが苦手な人がよくいう「ミュージカルは突然歌い始めるからなんか苦手」って言われるやつだよ。

ミュージカルのナンバーが挿入されるタイミングって演出家によって定義や好みが分かれるところではあるので、何が良いとか悪いとかはもはや好みの問題なのかもしれないけど、

音楽をいれればミュージカルになるわけではないんだよなぁ。

ナンバーに繋がるセリフの流れ、感情の高まりをもう少し丁寧に作って欲しかった感があります。

曲はなんかキャラソンみたいな雰囲気で好きでした。キャラクターもみんな立っていたし、素材はとってもいいんだけど、繋ぎにちょっと雑さを感じてしまったのが残念でした。

[chat face=”sunayama09.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]「誰もミュージカルとは謳ってはいない」と言われてしまえば、仕舞い![/chat]

ターバン嫌いを克服できたかも

[chat face=”sunayama10.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]個人的な感想すぎるのですが、わたくし、ターバンが大の苦手でして。。。[/chat]

子供の頃にみた「ル・ボレロ・ルージュ」のブルーモスクの場面に結構恐怖を感じて、それからターバンが苦手になってたんですよね^^;

なんか独特の雰囲気あるじゃないですか。あれがちょっと怖いなって子供ながらに感じたんです。

大人になってからは恐怖を感じることは無くなったんですが、やっぱりターバンに対する苦手意識がすごくて。

[chat face=”sunayama08.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]だから「ダルレークの恋」とか見れなかったんですよ!ターバン怖くて!名作と名高いのは知っているんですが![/chat]

ターバンは髪型の個性を奪われるから嫌だ!」とかいう謎の主張をしていました。

しかし、

今回はなぜか、すんなりターバンを受け入れることができたんですよね。

なぜなのかはわからない…!

わかるのは、ターバンをとったずんちゃんがカッコ良かったことと、鷹翔のセンター分けが最強だったことだ。

『壮麗帝』細かい感想

細かい感想をばばっと書いていきます。

 

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]恋が実らないことに定評のある遥羽ららちゃんの恋が実って嬉しい。

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]やっぱりららの声が好き。

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]和希そらの身体能力の高さよ…。

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]そーちゃん(和希そら)、やっと娘役さんとキスシーンできて本当におめでとう。

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]上級生男役の女子力高杉(凛城・七生・秋音)

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]娘役たちの肉体美がすぎょい

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]悪クズこってぃのストーリーもうちょっと観たかったのよ。

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]ナニーロ(風色日向)のストーリーももうちょっと観たかったのよ。

[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]黒燕尾カッコ良かった。そして黒燕尾中のずんスマイルも最高だった。ずんちゃんの前髪も最高だった。

七海ひろき氏CM起用の『夢の雫、黄金の鳥籠』は原作なのか?

丁度『壮麗帝』公演延期になる前の頃。

篠原千絵先生の漫画『夢の雫、黄金の鳥籠』がTVCMされることが発表されました。そのCMキャラクターには宝塚OGである七海ひろき氏が起用されているとのことで、早速動画を拝見したところ、今回の『壮麗帝』の登場人物と一緒じゃないか!?と驚きました。

同じ歴史を扱う作品が同じタイミングでピックアップされるって不思議ですね…!

どちらかが当ててプロモーションした可能性もありますが^^;(小学館かな)

もしかしてこの漫画が原作なのかな?って思ったりもしましたが、お話とかスレイマン・ヒュッレム・イブラヒムの関係性などの描かれ方には結構違いがあるようですね〜。

今回『壮麗帝』を拝見して、オスマン帝国の歴史にも興味が沸いたのでちょっと漫画も読んでみたいなと思いました^^

おわりに

今回は急遽観劇することができた宙組公演『壮麗帝』の感想をまとめてみました。

コロナ禍で今度はいつ観劇ができる状況か全く目処がつきませんが、なんとか宙組が走り抜けた大阪での公演を見ることができて本当に良かった!

大劇場公演も再開できることを祈りつつ、次の観劇も万全の体調で挑みたいですね…!

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この記事を書いた人

砂山のアバター 砂山 宝塚歌劇愛してる

宝塚ファン歴研20になりました。

観劇の感想や生徒の魅力、宝塚ファン初心者さんがもっと知りたいことなどを、私の知ってる限り発信していきたい!

宝塚について一緒に語ってると楽しいなコイツ!ってところを目指しています…!

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