皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。
今回は花組御園座公演『ドン・ジュアン』を観劇しましたので、感想をまとめておきます。
久しぶりに御園座行けてうれしかった!!
ナウオン・歌劇などの関連メディアには目を通していないので悪しからず。ネタバレもちょっとあるので気をつけて。
ドン・ジュアン履修歴
『ドン・ジュアン』は、初演は観たことがなくて、「一般バージョン」はご縁あって劇場で観劇しました。
それ以来、初演を映像で見たりもせずに今回挑んだので、結構忘れている部分も多く、
そういえばドン・ジュアン、初め全然喋らなかったな…!
とか、見ていくうちに過去の記憶がよみがえったりもしましたけど、やはり俳優が変わると役の作り込みも変わるし、全然違う作品みたいになっているんだろうなと思ったので、過去の先入観みたいなものを投げ捨てて、目の前の舞台を楽しみました。
ナンバーの多いミュージカル
印象としては「ナンバーの多いミュージカルだな」ということ。
「ロミオとジュリエット」や「エリザベート」もナンバーで進行していくミュージカルだし、そういう作品もたくさん見てきたつもりなんだけど、『ドン・ジュアン』に関しては、
ちょっと曲多すぎる…
と思っちゃった。
それはたぶん、曲の間に話が進むことが少ないからだろうと思う。
もちろんいい曲・かっこいいナンバーなんだけど、話がなかなか進まないことに少しフラストレーションを感じてしまった。
ドン・ジュアン(永久輝せあ)がなんであんなに愛を貪るようになってしまったのか(母親の愛に飢えていたから?)、ドン・カルロ(希波らいと)がなんでドン・ジュアンのこと友達だと思い続けてくれるのか(友達辞めたくならないの?)(つかドン・ジュアンのこと好きやんな?)エルヴィラ(美羽愛)はあんなひどい目に合ってんのに何故ドン・ジュアンに執着し続けるのか?など、もうちょっと背景が知りたかったなと思ったりしました。(歌ってたならすまん)
永久輝せあの補完力すご
とはいえドン・ジュアンが「母さん…(母上?)」ってぽそっというだけで「あぁ、母の愛を欲しがっているな」と思わせてしまうひとこちゃん(永久輝)の補完力はマジですごいと思う。
本に書かれていない部分の作り込みは演出家の相性もかなり影響すると思っていて、今回はかなり相性が良かったのでは?と思いました。
ドン・カルロがドン・ジュアンをお父さん(英真なおき)に合わせようとするところも
ふざけんな!会うわけないやろ!ふん、まぁいい。あってやるよ(ニュアンス)
くらいのセリフ量だったと記憶していて(なんかベジータみたいやなドン・ジュアン)、
セリフだけ追うと、「?」なんよね。
ヘタな役者にやらせると「なんでやねん」になる。
これ成立させるの、マジ至難の業だと思うんだけど、さすが行間の達人…!行間ってかもはや文字間読んでる…!
隣にいるドン・カルロの空気作りもよかったのかも。
拍手。
ところでこの作品は、子供も見ていいの?
あー、うん。一応、大丈夫
えーー、ドン・ジュアンがとにかくエッチでした。(褒めてる)
女の子の鎖骨にお酒注いで飲むなて。
恋に落ちる音がした
メルト 息がつまりそう(初音ミク/メルト)
つまってましたな、ドン・ジュアンの息が…
確か一般バージョンでもあったので初演からずっとこの演出で恋に落ちてるのかなと思うんだけど、たぶん俳優によって落ち方が違うだろうから初演の望海風斗さん・一般バージョンの藤ヶ谷太輔くんのとひとこちゃんのを見比べてみたいなぁと思ったり。
「胸キュン」を一瞬苦しいと思ってしまう、そして訳も分からず涙が出てくる感じが正に『真実の愛』に触れたことを表しているようで、尊かったですね。。。
それもこれも前場までの極悪非道を極めてくれたおかげ!
「目を付けた女を逃すなんて」もナイスヘラズグチ!
俳優の呼吸とか体の緊張とか、纏う空気とかが一緒に変化していくのもとても魅力的でした。
マリア(星空美咲)はマリアで無邪気にカーンと鳴らすのがめちゃいいですね…!
ドン・ジュアンがマリアの何に心を奪われたのかよくわかるというか。
作品通してもあの瞬間のマリアが一番イキイキしていて美しい。
騎士団長の亡霊なのか?
亡霊さん(綺城ひか理)ってドン・ジュアンに殺された騎士団長の亡霊なのかなって思って見てたんだけど、それにしては親切過ぎない?って思ったりもしたんですよね。
「愛によって死ぬ」「愛に気をつけろ」とか教えてくれるし。。。
娘を守り切れずに死んでしまった父親が、娘を誑かした男にそんな教える?って思ってたんだけど、あれはもしかしかしたら、ドン・ジュアンが生み出した「満たされない感情の亡霊」なんかな?という処に私は行きつきました。
騎士団長の娘を手に入れるために騎士団長を殺したり、街中の女をとっかえひっかえして「愛?あるあるw」「気持ちよかったらOKやんな?」の元に埋もれさせてきた「満たされない感情」の積み重ねが亡霊を生み出させてしまったんじゃないかなと。
きっかけは騎士団長だったから騎士団長の形をしているけど、実はドン・ジュアンの感情の塊なんじゃないのかなと思ったりしました。
騎士団長の亡霊だったらドン・ジュアン死んだとき「フハハ、ざまぁみろ」ってなるもんな、たぶん。
ラファエル(天城れいん)と決闘してる時もどうしたら「勝ち」なのかめちゃ教えてくれるし。
決闘中ずっと笑ってるの超怖かったけど、ドン・ジュアンが死んだとき、亡霊も成仏したような気がしたんですよね。。。
まぁいろんな解釈があると思うんで、、。私はそう思ったよってことで。
思ったことをつらつらと。
- フェルナンド隊長(紫門ゆりや)めちゃイケおじなのに、裸みたいな女になるとめちゃめちゃ絞れてる副組長…!すいません、お腹ばっかり見て。
- 美穂圭子さん、全然歳とらなくてすごい…(歳なんてない)
- 愛乃一真さん、かっこよ…。兵隊の時も髭ついてる時もかっこよ…。
- 御園座、初めて2階席で観劇したんだけど、めちゃめちゃ見やすいなと思いました。座ったところがよかったからかもしれませんが。また行きたい。
おわりに
今回は今回は花組御園座公演『ドン・ジュアン』の感想をまとめました。
宝塚バージョンで観れて本当に良かったなと思いました。ちょっとエッチだけど、宝塚に合ってるなって、宝塚でやるからこそ『真実の愛』が映えるなと思いました。
今回の名古屋遠征では「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」という和菓子をゲットして帰りました。
とっても美味しかったです…!
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