「宝塚の宙組が気になる!」
そんな宙組が気になっている宝塚初心者の方に向けて、宙組のイメージや歴史、歴代のトップスターや現在の宙組の魅力をまとめてみたいと思います!
宝塚宙組ってどんな組?「コーラスの宙組」
宙組は宝塚歌劇団の5つの組の中でも一番若い組です。
創設は1998年。
本拠地宝塚の宝塚大劇場と東京の専用劇場・東京宝塚劇場の通年公演を実現させるために65年ぶりに新設された組です。
各組から選抜されたメンバーが、98年香港公演に参加。その後宝塚大劇場公演「エクスカリバー/シトラスの風」で宙組生としての定期公演をスタートさせます。
バラバラの組から集まったメンバーでの新組を作っていることから団結力が高く、次第に大人数口でのコーラスの圧・勢い・ハーモニーが素晴らしいと評判になり「コーラスの宙組」というイメージが確立されていきました。
また創設以来身長の高いスターが多く、平均身長が他組よりも高いので「宙組は大きい」というイメージもあります。
宙組の歴代トップスターは7人!
宙組は創設から20年ほどしか経っていないので、歴代のトップスター人数も5組の中で一番少なく7人だけです!
ここではお一人ずつ紹介してみたいと思います!
姿月あさと(姿月あさと)さん|1998年~2000年
宙組初代トップスター。
宙組創設前は月組で2番手を務めており、宙組創設での組替えのタイミングでトップスターに就任。
172cmの高身長と男役らしい体格、ずば抜けた歌唱力で観客を魅了。
また舞台を降りるとかいまみえるご本人の天然さとホンワカとした雰囲気もファンの心を掴んだ。
主演を務めた「激情-ホセとカルメン-」で第54回芸術祭賞演劇部門優秀賞を受賞。
和央ようか(わおようか)さん|2000年~2006年
6年間と長期に渡り宙組のトップスターを務めた。
相手役は姿月に引き続き花總まりが務め、特に和央とのコンビで人気に。
退団公演を控えたコンサート公演ではフライング装置からの転落事故と言う大惨事もあったが、退団公演は休演することなく入院中の病院から稽古場に通い最後まで主演を務めた。
貴城けい(たかしろけい)さん|2006年~2007年
宝塚らしい王子様の様な容姿と高い歌唱力が人気だったが、大劇場公演1作のみで退団した任期の非常に短いトップスター。
任期は短かったが、貴城けいが大劇場公演前に主演を務めた博多座公演「コパカバーナ」の楽曲を、バウホールで上演される若手主演のショー作品で使われたりするところから、「コパカバーナ」の作品力と影響力が強いことが伺える。
現在は宝塚ブスの25カ条を元に、キレイな女性になるための著書も人気。
大和悠河(やまとゆうが)さん|2007年~2009年
圧倒的なスター性を持ってファンを魅了したトップスター。
月組で過ごした若手の頃は新人公演主演を6回経験し、「月組の御曹司」「天海祐希の再来」とも言われ、トップになってからは宝塚の古典作品から現代劇まで幅広くこなした。
退団後も宝塚時代からのファンを大切にしており、その様子が面白おかしくテレビで取り上げられたりすることも増えたが、改めて宝塚ファンの熱量の高さが表れているのだと感じる。
大空祐飛(おおぞらゆうひ)さん|2009年~2012年
1992年に初舞台を踏み、17年目にしてトップの座にたどり着いた努力のトップスター。
経験値の高さから作り上げる男役像はダンディズムを極め、男らしくもあり男役らしくもあるその姿は、古参ファンから若いファンまで魅了した。
主演を努めた「クラシコ・イタリアーノ-最高の男の仕立て方-」で第66回文化庁芸術祭・演劇部門優秀賞を受賞。
凰稀かなめ(おうきかなめ)さん|2012年~2015年
クールビューティと言われるほど美しい容姿とスタイルの良さを併せ持つトップスター。
お披露目公演となった「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」で演じた「豪奢な金髪と蒼氷色(アイス・ブルー)の瞳を持つ白皙の美青年・ラインハルト」の再現率の高さから原作ファンをも唸らせた。
また宝塚歌劇の伝統演目でもある「ベルサイユのばら」や「風と共に去りぬ」「うたかたの恋」などの演目を、様式美を守りながらも凰稀自身の持つリアルで緻密な芝居によって新たなオスカル・バトラー・ルドルフを作り上げた。
朝夏まなと(あさかまなと)さん|2015年~2017年
長い手足を武器にダイナミックかつテクニカルなダンスに定評のあるダンサートップスター。
持ち前のダンス力を生かし、「TOP HAT」の日本初演で主演を務めた。
その明るい人柄とコミュニケーション能力の高さから「宙組の太陽」と組子に慕われ、宙組の団結力が強く表現された「VIVA!FESTA!」の「ソーラン節」の場面では「ソーラン宙組!」の掛け声とともに舞台も客席も大いに盛り上げた。
現在の宙組トップスター
現在の宙組トップスターは、2018年より就任した第92期生の真風涼帆(まかぜすずほ)さん。
男役として恵まれた体格と容姿が武器の真風さん。星組出身ということもあり、コスチューム物のお衣装の着こなしも素晴らしく、さらに宙組に来てからは現代的な組の雰囲気にも順応し、まさに星組と宙組の良さを併せ持つハイブリットなトップスターと言えます。
ちなみに「真風涼帆」で検索すると「真風涼帆 死」と表示され驚く初心者ファンの方もいらっしゃるとか^^;
これは真風さんが星組時代に「ロミオとジュリエット」で演じた「死」という名前の役の評判が高く、今なお検索され続けていると言うことですね…!
決して真風さんにまつわる悪い話ではありません^^
宙組二番手は、星→花→宙を経験した次期トップ候補!
次期宙組トップの有力候補である二番手男役は、第93期生の芹香斗亜(せりかとあ)さん。
真風さんと同じく星組出身で、新人公演時代は真風さん主演・芹香さん二番手の役どころを演じたこともあり、彼女らを昔から見ていファンの方は現在正式なトップと二番手として組を率いているのが感慨深いのだそう。
芹香さんも星組の華やかさと花組の特徴でもある「花男感」ともいうべき男役スタイル、更に宙組に来て一段と力の抜けたかっこよさを表現できるようになり、真風さんと同じくハイブリットタイプのスターと言えるのではないでしょうか。
今後が期待される宙組スターは?
宙組には三番手の桜木みなと以下、和希そら・留依蒔世・瑠風輝・鷹翔千空と新公主演者が続きます。
特に近年和希そらの成長が目覚ましく、得意のダンスに表現力が加わり更に男役としての幅を広げています。
新人公演学年では鷹翔千空が組配属以降爆進中。男役らしい容姿に圧倒的なスター性と実力を持ってグイグイ成長してきています。
2000年代前半は「コーラスの宙組」と言えど、個々の歌唱力があまり高くなかった宙組ですが、2019年現在では若手の歌唱力が素晴らしい…!
「コーラスの宙組」を支えてきた下級生たちが上級生になり、ソロでもその実力を発揮できるようになってきたと感じます。
まとめ
今回は宙組のイメージや歴史、歴代のトップスターや現在の宙組の魅力まとめてみました。
[box04 title=”宙組ってどんな組?”]
- コーラスの宙組
- 1998年創設の若い組で、歴代トップ2019年現在7人のみ。
- 平均身長が高い!
- 組替えの経験からハイブリットな個性を持つ主要スター在籍。
- 若手の成長も順調。特に歌唱力が素晴らしく今後の本公演ソロも期待できる。
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宙組は若い組ならではの現代的かつスタイリッシュで、宝塚の伝統を重んじながらもいつもどこか新しい雰囲気のある組という印象です。
2018年にようやく組創設から20年たち、「コーラスの宙組」というイメージも定着していますが、宙組の組芸が伝統化するまでには様々な変化があるでしょう。それも宙組を見る楽しみの一つでもあります。
まだまだ過渡期にある宙組、今後どんな組になっていくのか、どんな伝統芸が確立されていくのかが楽しみです。
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