皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。
今回は宙組宝塚大劇場公演『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』を観劇したので、感想をまとめていきたいと思います。
シャーロック・ホームズシリーズは今まで原作・ドラマ・映画・アニメ・漫画全く触れたことがなく、推理小説とか読んだことがない、けど刑事ドラマはそれなりに好きでよく見る私が、舞台を観て感じた感想を率直に書いていきます。
後々公式の情報や脚本・出演者のコメントなどで判明することもあるかもしれませんが、現時点で思ったこと書くの、何か相違があってもご容赦くださいね^^あくまで個人の感想なので。
こういうことを書く必要性を感じるくらいには本ブログを見てくれている方が多くなってきて、嬉しいですね…!ありがとうございますm(__)m
一部ネタバレも含みますのでご了承ください。
推理モノかと思いきや人間ドラマ
シャーロック・ホームズのイメージだけが先行してか、今回の作品を推理モノかサスペンスと思っていました。本家のシャーロック・ホームズが何と言うジャンルに属するのかすらわかっていませんが、なんとなくイメージで。
謎解きの要素とかあるのかなと思ってたんですよね~
実際に観劇してみると、謎解きや推理の要素は全くなく、初めから犯人はわかっているし、鎖の暗号を観客が理解しなくても話が分かるようになっているので、謎解きが苦手な私でもストレスなく物語に入っていくことができました。
そもそも公式のあらすじをあたらめてみてみると、
「罪」によって分かち難く結ばれた三人のキャラクターの描き出す幾何学模様(トライアングル・インフェルノ)! 「人」とは? 「罪」とは? そして「愛」とは? 霧と煙に包まれた都・ロンドンを舞台に、数多の難事件を解決してきた名探偵の挑む冒険活劇。
宝塚歌劇公式HPより引用
とあり、確かにどこにも「推理」だの「サスペンス」だの「謎解き」という言葉はないんですよ。
冒険活劇なんすね…。
確かテレビドラマ版も「シャーロック・ホームズの冒険」って邦題がつけられてたな?
シャーロック・ホームズシリーズには元から「推理」「謎解き」要素はないのかな??シャーロキアンが近くにいたら詳しく聞きたいくらいにはシャーロック・ホームズに興味が湧きました。
主要な登場人物それぞれの背景がとても厚みがあって情報量が多く、初見では脳内プチパニック状態になっておりましたが、何度か観劇を重ねるにつれだんだん整理されてきた感覚があります。
真風涼帆ホームズ
シャーロック・ホームズって、映画の印象からか「おじさん」のイメージがすごく強かったんだけど、真風さんのホームズはさすがのかっこよさ。衣装もめっちゃ似合う。
いろんなバージョンのシャーロック・ホームズを検索して見てみたけど、おじさんばっかりじゃないんだね…!「憂国のモリアーティ」のホームズとか、めっちゃワイルドやん。
そんなホームズが、パートナーで恋人だったローラ・フォークナー(愛海ひかる)の死っていう超ド級トラウマを克服しながら事件を解決し、宿敵モリアーティ(芹香斗亜)との対決に向かっていくのはまさに冒険活劇。
ホームズが考え事をするときに、顔の前で指の腹を合わせながら考えるのがすごくカッコいい。パイプもカッコいい。
【お知らせ】トレスOKな手のイラスト資料集に「シャーロック・ホームズ(が考え事してる時のポーズ)」「自然に下ろす」を追加しました。 https://t.co/aaWJW0JtJn pic.twitter.com/3bDyI85c9L
— Moa (@moa810) November 27, 2018
変装している時や張り切って調査をしている時などにヒョコヒョコ歩くのもなんかいい。
ホームズの兄・マイクロフト(凛城きら)と歩き方寄せてるような気がして、流石兄弟…!となりました。
潤花アイリーン・アドラー
アイリーン・アドラーもすごく魅力的なヒロインですね。潤花ちゃんの艶のある声質と地声の通る歌声がキャラクターにすごく合っているなと思いました。
全然関係ないけど「名探偵コナン」の灰原哀って、アイリーン・アドラーからきてるんだって!へぇ~!
原作ファンの間でもホームズとアイリーンの間の解釈っていろいろあるみたいで、原作読んだり解釈調べてみるのも面白そう!
今回はシャーロキアンである生田先生によるアイリーンの解釈と言う感じになるのかな?
ただローラ・フォークナーのトラウマがなかなかに重く描かれているので、それを乗り越えるに足るロマンスエピソードは欲しかったなと思ってしまいました。
- ホームズの夢(?)の中でモリアーティと対峙して、ローラに繋がれた鎖を振り切ってまでアイリーンに手を伸ばしたのは?
- 「愛する者のためなら命をかけられる」ことに納得できたのはどのタイミングだったんだろう??
- その時アイリーンはどうしてた?
この辺りがちょっとまだしっくり来ていないんですよね。
後数回観劇の機会があるので、セリフやナンバーをじっくり聞いてみよう。
幕開きの大臣(寿つかさ)とのお芝居で一気に客席を物語に引き込んでいくの素晴らしい。
芹香斗亜モリアーティ
ホームズの宿敵モリアーティは一見無邪気そうなんだけど、ところどころ凄むところがあって、かなりイッてる感がありますね。
眼光が鋭くなる瞬間が、裏社会を牛耳っている人である説得力がありました。
モリアーティの部屋でホームズと対峙した時の会話のテンポがすごく良くて、さすがまかキキ。
物語後半の推理に必要な情報もしっかりと印象に残るような構成にもなっていて素晴らしかった。
キキちゃんファン曰く、
ホームズの夢の最後にアイリーンに銃口を突き付けるモリアーティがヤバいから見てほしい!
そうなのだが、未だ見れず。
ローラ・フォークナーばっかり見ちゃうんだごめん。(ホームズがローラを振り切ってアイリーンにいく部分が解せない故)
ライヘンバッハの滝に落ちる瞬間に、一度体をのけぞらせるのが凄いリアリティあって好きです。
体の反動、そうなるよね…。滝、落ちたことないけど。
桜木みなとワトスン君
「探偵の助手と言えばワトソン君」的なイメージは、シャーロック・ホームズを知らないながらも持ってて、勝手に師弟関係的なやつかなと思ってたんですが、めっちゃ対等なんですね、ホームズとワトスン君って。
宝塚版シャーロック・ホームズでは、ワトスン君が何者なのかが全く語られていないような気がするんですが、気のせい??
「で、ワトスン君って何者?」と思って自分で調べて、アフガン帰りの軍医であることは情報としては知ったんだけど、そんな話は劇中にはなかったような?
「ワトスン君が何者か」などわからなくても全く問題ないお話の流れになっているので、説明くさくなるからその話には触れてないのかもと思ったり。
「彼女ともうすぐ結婚を予定している一番まともで普通の人」くらいの認識でも良いのかなぁ。
なんで男同士2人でルームシェアすることになったんだろうとか気になりだしたら、シャーロック沼にハマるような気がするので、そこは気にしないでおこう。
『アナスタシア』に続き真風さんとコンビを組むずんちゃん(桜木みなと)。バランス良いですね。恋人・メアリー役の天彩峰里ちゃんとのバランスも素晴らしい。デュエットめっちゃ可愛いな!ロンドンミュージカル感あるナンバー好きです^^
和希そらレストレード警部と仲間たち
和希そらの「おっさん」役って初めて観たかもしれない。だんだん成長していって最終的には髭付きってことはあったかもしれないけど(『壮麗帝』とか?)。
見た目はそこまでおじさんに見えないけど、もみあげとか声のトーンとかでかなり年齢出してきている感あります。
警部としてどっしりしてる感もあり、気性が荒い一面もありつつ、トラブルの渦中にあっても冷静に指示出し状況確認できる人なんだということがよくわかる役作り。
困ったらホームズに頼り、事件が解決したら手柄をゲットするって、そこだけ見ればいいとこ取りな人みたいに感じるけど、和希そらがやるとなんだか悪どさを感じないなぁ。多分めっちゃ頑張って捜査しているのがナンバーでわかるから。
原作もそうなのかな??
和希そらの、感情が昂ったレベルが一定の水準を超えると声がカン!と高くなるのがいい。夢千鳥の時も思った。凄く人間味がある。
— 砂山🎩ヅカライフブログ (@sunayama373) July 10, 2021
技術も素晴らしいけど人間味もある役者っていいですよね。
警察の仲間たち(留依蒔世・希峰かなた・真名瀬みら・湖風珀・風色日向・亜音有星)もいい。
特にグレグスン警部(留依蒔世)とポプキンズ警部(希峰かなた)の頼りになる感が凄いですね。この3人の警部がそろってもロンドンで起きてる事件捌けないなんて、一体この国で何が起きてる。
それにしても歌うま警察…。
瑠風輝ポーロック
今回ご縁があって一緒にご観劇した「宝塚初めて観ます」と言う方々を悉く落としていったのが瑠風輝のポーロックでした…!
幕間に感想を聞くと一言目に「メガネの人…」と出てくる率が高かったです…!
ビジュアルも印象に残りやすいんだけど、役柄的にもとっても美味しい。
敵だと思ってたら実は味方だったとか最高設定ですやん。
瑠風ポーロックの、シンジゲートにいる時はなんかナルシストっぽいのにホームズチームに来たとにちょっとオラつくのが好きです。
— 砂山🎩ヅカライフブログ (@sunayama373) July 7, 2021
2役じゃないけど、1公演で2パターンの役作りが楽しめるの良いですね…!
しかもクールな魅力とちょっとギラついた魅力、両極ってのもたまらないです。
もえこちゃん(瑠風輝)の魅力が詰まりまくりでした…!
遥羽ららハドスン夫人とイレギュラーズ
今作品で退団するららちゃん(遥羽らら)のハドスン夫人もよかった。。。
ららちゃんはどんな役をやってもしっくりくるし、一緒に芝居をする相手をめっちゃ引き立てることができる役者だと思うので退団は惜しいですが、最後に快活な夫人を見ることができて嬉しいです。
プロローグでイレギュラーズと一緒に笑い合う描写があるんだけど、それもグッとくる…!優希しおんと若手の娘役たちがららちゃんを囲んで…ってなんか、役だってわかってるけど、生徒さんとしてもオーバーラップしてくるから、ずるいよなぁこういう演出。もっとやって。
ハドスン夫人って原作ではもう少し比重が重いのかな?ただの大家さんではなさそうよね…。
細かな感想をつらつらと書く
言い出したらキリがない細かい感想を書いていきます。Twitterでもポツポツ書いているので、それもまとめつつ。
[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]美月悠・星月梨旺・七生眞希の退団が惜しまれる…!
みなさんめちゃくちゃ芝居ができる方達なのでもう少しじっくりお芝居見たかったなと思う部分もあるけど、94期の男役の横一並びのさお・りお・かなこ(美月悠・星月梨旺・春瀬央季)は国宝級だし、まりなちゃん(七生眞希)の優しそうな内務大臣もとっても魅力的なので、最後までじっくり見届けたい。
[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]花音舞・綾瀬あきな・里咲しぐれの娘役上級生陣の退団も正直痛手。
可愛い娘役はもちろん目を引くんだけど、上級生になってから出てくる大人の女性・淑女の魅力を兼ね備えているお三人ももうちょっと見たかったな。
[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]どこにいても目立つ亜音有星恐ろしい子…!
新公主演おめでとう!
「ロイヤルイタリアンオペラ コヴェントガーデン」の亜音有星の顔の付け方完璧すぎへんか…。
— 砂山🎩ヅカライフブログ (@sunayama373) July 10, 2021
しかもそれを天然でやってるように思わせてくるのが亜音有星の恐ろしいところ…!いや、天然なのか?役作りかのか?どっちなんだい!?
おぉ、こわ…。
[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]ナニーロくん(風色日向)おかえり!
やはり舞台での映え方が尋常じゃないな。
[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]オペラの場面も目が足りない…!歌手たちも見たいけどダンサーも見たいし観客も見たい…!どうすりゃいいの!?
ロイヤルイタリアンオペラで愛海・湖風ペアが男女入れ替わって、湖風くんがめっちゃ気持ちよさそうに踊ってるけど、あられがぷりぷり怒ってるのめっちゃ好き。
— 砂山🎩ヅカライフブログ (@sunayama373) July 10, 2021
振り付けの時、何が起こってああなったのかどこかでエピソード供給してくれないかな…!
[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]あられちゃん(愛海ひかる)がもう完全に娘役化してて可愛すぎる…。
そして『天は赤い河のほとり』に続き真風さんのために死ぬのがエモい。。。
[jin_icon_arrowcircle color=”#e9546b” size=”18px”]最後のナンバーがめちゃくちゃ良い!
新トップコンビの新しい出発でもあり、長く宙組を支えてきた上級生の卒業が新しい人生への旅立ちにも重なり、いろんな意味で泣ける…!そして幸せそうに抱き合うダンサーたちも可愛い!
まとめ
今回は宙組宝塚大劇場公演『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』の感想をまとめました。
今回の公演から宙組もフルメンバーで、『アナスタシア』では出演日程が少なかった下級生たちもめっちゃ気合入っているのが見て取れました!
やっぱり全員集合は嬉しいですね…!
あと数回観劇のチャンスがありそうなので、どんどん理解を深めてもっと作品を楽しんでいきたいと思います^^
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