皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。
月組大劇場公演『I AM FROM AUSTRIA』を観劇したので、感想をまとめていきたいと思います!
ウィーンミュージカル・月城かなと復帰・鳳月杏組替一発目・UCCなど、いろいろ話題な本公演ですが、率直に思ったことを書いていきますね…!
I AM FROM AUSTRIA あらすじと全体の感想
あらすじ
オーストリアの「ホテル・エードラー」の御曹司ジョージは次期支配人。ホテルの運営を老舗の伝統に囚われたものから新しい時代に沿った運営にどんどんチャレンジしたい青年。
一方現経営の実権を握っている母ロミーは、息子の破天荒な発想に手を焼いている。
そんな中、ホテル・エードラーにハリウッド女優のエマ・カーターがお忍びでバカンスにやってくるということでホテル中てんやわんや!
ロミーは秘密厳守をホテルの従業員に徹底させるが、フロント係のフェリックスがSNSに秘密を投稿、瞬く間に拡散されてホテルはエマ・カーターの信用を失うことに。
信頼回復を図るジョージはエマの部屋にホテルの名物「エードラートルテ」を持っていったことで二人の距離はどんどん縮まり…
ジョージとの交流の中でエマは自分のルーツについて考えることになります。
『エリザベート』も手がけたウィーン劇場協会制作のミュージカルということで、いわゆるドラマ・ミュージカルなのかと思っていましたが、アットホームなヒューマン・ミュージカルでしたね。
オーストリアの人々との交流を経てどんどん心を開いていくエマの成長を描く感じ。
全体の感想
[chat face=”sunayama05.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]ウィーンではエマが主役なのかな?[/chat]
オーストリア愛に溢れたこの作品は、確かにオーストリア人には受けるだろうなと思います。
自分の出身を隠してハリウッドで活躍する女優が、自分のルーツがオーストリアにあることを再確認し、新たな一歩を踏み出す様子はオーストリア人にはかなり響くことでしょう。
[chat face=”sunayama10.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]日本人の私にはお話的にピンとこない部分も多かったですね。。。[/chat]
しかしそこは演出家・齋藤吉正の腕が光る…!
オープニングやナンバー中に得意の映像演出を随所で入れて日本人の観客も飽きさせない構成!舞台上も見たいけど、舞台上部に吊られた映像パネルもちゃんと見たいと思わせる魅力的な映像!映像表現にも手を抜かないタカラジェンヌの姿!オペラグラスが使えません…!
[chat face=”sunayama04.jpg” name=”砂山” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]特に齋藤先生作品のオープニングはテンションが上がります…!今回もキャスト紹介のような映像からの本編突入でした![/chat]
オープニングの映像人物紹介演出は鈴木先生の十八番だったような気もしますが、近年は齋藤先生に取って代わりましたね。
名曲ぞろいのナンバー
ナンバーはとにかく全員出てきて盛り上げる!って感じ。
ナンバーが突然始まることが多かったので、もしかしたらミュージカル慣れしていない人やミュージカル嫌いな人が見たらぞっとするかもしれませんが、それをナンバー中のパフォーマンスでカバーしているのかなと思いました。
ナンバーの数々もバラエティに富んでおり、テンション上がるラテン系から野心に溢れたタンゴ、心に響くバラードまで、1つのミュージカルの作品中だけどいろんなジャンルの音楽が楽しめます!
エリザをネタにする強み
大ヒットミュージカル・エリザベートをネタにできるのはウィーン劇場協会の強みだな…!
ディスるわけでもなく、作中のアクセントとしてエリザベートネタを入れてくるのは、ウィーンではエリザベートが国民的ミュージカルである証拠だろうし、宝塚ファンにとっても身近な作品だからこそのアクセントになるんだろうな。
宝塚でもたまにベルサイユのばらをネタにする時はあるけど、ちょっと自虐入ってて見てて辛い時もあるんですよね^^;
今回のエリザベートネタは全然そんな感じはなく、ミュージカルのエリザベートを知らなくても理解できるイジりで、内輪感なくてとても良かった!
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ではキャスト別の感想も書いていきたいと思います。
珠城りょうのボンボン最高か
珠城りょうは見た目が「誠実優等生青年」だから、お金持ちの御曹司のボンボンがめちゃめちゃ似合う…!(←褒めてる)
でも決してアンポンタンなボンボンではなく、ホテルの今後のことをしっかり考えて戦略を練っているし、社会貢献にもしっかり力を入れる姿勢が垣間見れる部分もあり、誠実さは珠城りょうの強み以上に表現されていた。
たまちゃんのお人柄がにじみ出てるのかなぁ、、、ジョージめっちゃいい人。
スーツも似合うけど、少しラフなジャケットの着こなしもめちゃくちゃいいですね…!
美園さくらの外国人感
美園さくらのちょっとオーバーなお芝居が、ハリウッド女優感にぴったりでした。まさにアメリカ映画の女優さんの吹き替えを見ている感じ。\Excellent!/
お歌は苦手だったかな?ってくらいには成長を感じられました。声量が足りないのかかなり
リバーブ強めに感じたけど、まぁ許容範囲ですよ。
エマに関しては結構気持ちが超展開するので、そこを繋げるのが大変だったろうな…。
母親との関係がちょっと曖昧になってしまって残念だったけど、これは脚本の問題かな。
月城かなと復帰おめでとう!
まずは月城かなと復帰おめでとうですよ!そして2番手羽もおめでとうですね!
いや良かった。
ここにきて2番手ぼかされたら地獄絵図だかんね。
それにしても安定のれいこちゃん。安心して見てられる。
エマのマネージャー・リチャードは絵に描いたような金の亡者で、出てきた瞬間「コイツ、悪い奴だろうな…」と思わせてくれるのがいいですね。
案の定悪い奴だった時の観客の快感度は結構高いんですよね(笑)
男臭い暁千星
暁千星のパブロ役はファンにとってはかなり嬉しい配役なんじゃないかなと思っています。
ありちゃんはそのベビーフェイスからどうしても可愛い役が多くて、「男役さんだけど可愛い」というイメージが強かったもんね。
今回はヒゲもつけて髪型はがっつりツーブロック、粋なイタリア男ってことで、これまでのイメージを完全に覆してきた!
マッチョ感が足りないのは仕方ない!サッカー選手だからきっと脱いだらすごいのさ!
映像中、真顔で「パブロズ・ブートキャンプ」やられたらそこばっかり見てしまうやん(笑)
風間柚乃の好感度爆上がり!
前回の公演『夢幻無双』での宍戸梅軒役で、研6にしてかなり高い完成度を見せてくれてびっくりした風間柚乃ですが、今回もかなり好感度上がっております!
フェリックスはおだちんの実年齢にも近い等身大の役になるのかな、すごくナチュラルに「ざんねん男子」を作り上げていて見てて楽しい役でした!
コイツどうなるんだろう…!ってワクワク感がありましたね^^
ジョージの友達役だったけど、トップとの学年差も感じることなく、御曹司と従業員の関係ながら同世代特有の信頼関係が築けていて仲がいいのがよくわかる!
新人公演はエルフィーを演じるんですね…!気になります…!
流石の鳳月杏
ダンディーでかっこいいのにめちゃめちゃ調子のいい親父のヴォルフガングを演じた鳳月杏、さすがっすね。
テンポと間だけで芝居してる(笑)それでいてしっかり笑いをとっていくからちなつさんすごいですよ、まじで。
前半にめちゃめちゃ調子いい親父をしっかり構築した後で、妻を思い遣る夫を出してくるあたりがもう最高です。キュンとするやん、そんなん。するやん。
どっちのヴォルフガングも「家族を思い遣る父親と夫」という一貫性があるから、とても説得力あるしね。
歌もめちゃめちゃうまい!聞き惚れるってこういう人の歌声のことだな。
海乃美月はトップ娘役にならなくてよかった
これを言うと海ちゃんファンには怒られるかもしれないんだけど、
海ちゃんはトップ娘役にならなくてよかったね。
だってトップ娘役になったらこんなに魅力的な役できないでしょ。
ってくらい、海乃美月のロミーはいい役でした。
敏腕経営者・強い母親を自でいくようなロミーが最後に夫に手を繋がれて一緒に歩いていくの、めっちゃ可愛い。
ロミーも前半のキビキビ感が強いからこそ、最後の銀橋歩きが際立つんだなぁ。
エードラー夫婦最高かよ。
ホッとする役どころの光月るう
光月るう演じるコンシェルジュのエルフィーはどこにでも現れる美味しい役(笑)
後押ししてくれることもあれば余計なことをしちゃうこともあるけど、茶目っ気たっぷりのキャラクターが憎めません…
こんなバ…おばちゃんがホテルにいてくれたら楽しいだろうなあ!
かっこよすぎる記者輝月ゆうま
まゆぽんかっこよすぎへんか!
以上!
おわりに
月組大劇場公演『I AM FROM AUSTRIA』の感想を綴ってきました。
老若男女楽しめる王道ミュージカルで、ぜひ宝塚歌劇を見たことの無い方にも見てもらいたい作品ですね!
途中客席降りもあって、テーマパークのアトラクションのようなスピード感と高揚感も楽しめました^^
ミュージカルに苦手意識のある人にはちょっと抵抗があるかもしれないけど、あんまり深く考えずに楽しんだらいいと思う!
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