皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。
今回は月組大劇場公演『応天の門』を観劇しましたので、感想をまとめておきます。
大好きな平安モノなのに、原作コミックは5話で挫折したので少々心配でしたが、めちゃめちゃ楽しめました…!
原作はちょっと読んだけどナウオン・歌劇などの関連メディアには目を通していないので悪しからず。ネタバレもちょっとあるので気をつけて。
月城×鳳月のバディがいい!
原作を少しだけ読んで、菅原道真がずいぶん若いんだなぁと思っていたんですよね。在原業平の方がかなり大人というか。
なので、これを宝塚でやるとなると、もちろん、れいこさん(月城かなと)が道真、ちなつさん(鳳月杏)が業平をやることになるんだけど、原作のような雰囲気になるのかな?と思っていたんですよね。
けど、実際に観劇してみると、下級生×上級生の雰囲気がうまくマッチしていたように感じました。
原作の道真ほどれいこさんは幼く見えないけれど、業平が上級生のちなつさんであることで、少しだけれど、道真の若さというか、青さ的なところが感じられたなと思いました。
めちゃくちゃバランスよかった。
異国の美女・昭姫の妖艶さも、うみちゃん(海乃美月)にピッタリで、いいトライアングルだなと思いました。
今の月組の体制だからこそできた演目なんじゃないかなと思います。
田渕先生の原作アレンジが好きです。
田渕大輔先生の原作あり作品を全部見たわけじゃないけど、原作の要素をタカラヅカナイズしつつ、さらにいろんな設定を掛け合わせて、1時間半でめちゃくちゃ見やすい作品を作ってくれると言うことにおいて、砂山的にはめちゃくちゃ信頼と実績がある先生だなと思っております。
『王妃の館』の時もそうだったんですけど、砂山は原作を読んでもなかなか身が入らない状態だったんですよね。
そんな状態で舞台を観劇したんですけど、読んでいる時は全然頭に入ってこなかった物語や登場人物がスッと入ってきたんですよ。
登場人物ひとりひとりのキャラ立ちもめちゃくちゃはっきりして分かりやすいし、それぞれのポジションだとか物語の中での役回りもはっきりして、すごく見やすいアレンジがされていたんだなと感じました…!
原作好きな方にしたらどうなのかわかりませんが、少なくとも原作を知らなくても問題なく楽しめる作品だったのではないかと思います…!
長谷雄(彩海せら)と白梅(彩みちる)めちゃめちゃ可愛かったし、基経(風間柚乃)は一見すんげぇー悪そうに見えるけど吉祥丸(瑠皇りあ)との出会いをめちゃ大切に想ってるハート持ってるし、多美子(花妃舞音)はキャピっててかわいいし、対して常行(礼華はる)は実直そうだし、お上(千海華蘭)は守りたくなるし…それぞれのキャラにしっかり物語を感じることができました。
1番度肝を抜かれたのは、大楠てらくん。
坊主頭で眉毛のない大男をタカラジェンヌが原作に忠実に再現できるっていうのはマジで凄いと思います。超迫力あった…!
あと、平安の世界観の中で主人公の道真だけ口語というか、現代語に近い話し方をしてくれるのも見やすい要因のひとつかなと思いました。
これは原作もそうなので、宝塚ならではのアレンジではないですけど。日本物とか時代劇とか見慣れていなくても親しみやすい主人公像だなと思いました。
ちなつさんはひな人形だった
舞台見ながら思ってたんですけど、ちなつさんの業平、たぶん実家にいるんですよね。
この人やんね???
で、ちょっと調べてみたんですけど(間違ってたらすいません)作中での業平の役職は「検非違使の長」、原作には「左近衛少将」(科白にもあったかもしれないけど)とありまして、
ひな人形の例の方は「右大臣」?お内裏様から見て右が右大臣やから、左にいるのが右大臣ってことか。
「右大臣」って「右近衛少将」なんだって!
あれ、業平って「左近衛少将」って原作にあったな?
まってwikiには「右近衛中将」って書いてある…。
もう、パニックですわw
でもきっと、ひな人形にいるのは業平様やな…!!!
あのオレンジのお衣装着て頭の両サイドにちっちゃい扇みたいなん付けてるのって、お雛様におるやん!あの人やん!
って、ちなつさんに完全に一致しました。
季節柄もあって思い出しました。
なにこの感想。
え、まって
菅原道真もおるやん???
(写真はフリー素材です)
『花の業平』も見たくなった
今回のお話には、在原業平、藤原高子(天紫珠李)、藤原基経、藤原良房(光月るう)、伴善男(夢奈瑠音)、等々の登場人物が出てくるんですけれども、どうしたって『花の業平』を思い出してしまいますよね。
しかも「白玉の~」の下りまである…
そんなん、叫んでしまうやん…!
たかいこおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!
『花の業平』は業平と高子の駆け落ちがメインで描かれている話なので、今回の『応天の門』よりも時系列で言うと、少し前のお話になるんだと思います。
けど、『花の業平』を見ていたことで、今回の『応天の門』の時代背景とかお話の流れとか、権謀術数とかをすんなり理解できたと言うのもあったなと思います。
まじで『花の業平』は再演してほしい。
あと、業平が高子様に送った詩の場面が良過ぎた。素敵すぎた。
おわりに
今回は月組大劇場公演『応天の門』の感想でした。
そういえば、レストラン・フェリエで出されていた「横転のモンブラン」は食べ損ねました。無念…!
前回公演『グレート・ギャッツビー』はコロナの公演中止で見れなかったので、久しぶりに月組さんを見ることができて良かったです。
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