宝塚歌劇出身の女優さんの中でも、誰もが知るくらいの知名度を誇っているのが天海祐希さんではないでしょうか。
私も宝塚を好きになる前から、天海祐希さんは宝塚の人だという認識は何となくありました。
そんな天海祐希さんの宝塚時代って、興味あります??
今回は伝説のトップスターだった天海祐希さんの宝塚時代や、天才と言われる理由などについてまとめてみたいと思います。
天海祐希の宝塚時代の伝説を紐解く!
まずは一般的に語られている天海祐希さんの「宝塚での伝説」を、宝塚ファンの視点で解説していきたいと思います。
入団1年目に新人公演主演に抜擢
天海祐希さんは1987年に初舞台を踏みます。
初舞台公演である雪組公演『宝塚をどり讃歌/サマルカンドの赤いばら』の新人公演で既に、当時若手男役の鮎ゆうきさんがされていた役を配役されています。
これ自体がまずめちゃくちゃ凄い事です!!
現在では、初舞台生は新人公演に出ていないことも多いですが、初舞台から新人公演で役付きがあるというのは本当に期待されていたからだと思います。
そして月組に配属された後のバウホール公演で早くも準主役に抜擢されます。
その後の大劇場公演『ミー・アンド・マイガール』で入団1年目にして新人公演で初主演をするという流れです。
初舞台からの流れを見ていくと、順調に役をもらって新人公演も主演に辿りついているように感じますが、やはり初舞台を踏んでからのスピード感はめちゃくちゃ早いですね。
天海さん以降、入団3年以内に本公演で新人公演主演をしたスターはまだいないんじゃないかなと思います。
7年でトップスターに就任
その後も月組で順調に舞台に立ち続け、研究科7年目でついにトップスターに就任となります。
宝塚では「男役10年」と言って、男役として深みを増し、立っているだけで男性に見えたり、理想の男性の仕草や立ち居振る舞いを違和感なくできるようになったりと、それぞれの「男役像」が確立するまで10年かかると言われています。
が、男役10年にも満たないうちに天海祐希さんは月組のトップスターになったというわけです。
これがどれくらいすごいことかと言うと、 天海さんが退団されてから20年以上経っていますが、同じように研究科7年ぐらいでトップに就任した人は未だ現れていないというところですね。
2019年時点で月組のトップスターを務めている珠城りょうさんは、研究科9年でトップスターになりました。
これでもかなり早い方だと思いますが、 天海さんの初舞台を踏んでからのセンセーショナルな躍進ほどの印象は少なかったかなという感じがします。
やっぱり天海祐希すげえな!って思いますね!
トップ在任期間2年で退団
また天海祐希さんは、トップスターとして舞台に立った期間はわずか2年と大変短いものでした。
元々女優になりたくて宝塚に入ったというところもあってか、目標であるトップスターをクリアした段階で次の目標を目指していくという考えがあったのかもしれません。
トップ在任中に阪神・淡路大震災が起こったりしたことによって、退団を延期できないかと劇団側から交渉をされたりもしたのですが、本人の意思は固く2年間の就任期間で退団ということになりました。
最近のトップスターは平均的に3~4年ぐらい在任されていますので、それと比べるとめちゃくちゃ早い時期の退団ということになります。
人気絶頂で辞めるっていう辞め方は、理想的であると同時に悲しむファンも多くなってしまうっていうところはありますよね。
退団公演のフィナーレ大羽根なし?
これは今回色々調べていろんなサイトに書いてあったんですけれども、退団公演のフィナーレで羽根を背負わなかったことについて。
羽根を嫌がっている天海さんが劇団側を説得して羽根を背負わずに降りた、と言う記載をよく見かけたんですが、これについてはちょっと違和感があります。
もしかしたら当時はそうだったのかもしれないんですけれども、そもそも退団公演は『ミー・アンド・マイガール』ってことでブロードウェイミュージカルなんですよね。
ブロードウェイミュージカルのフィナーレって羽根がないことが多い印象があるんですよ。
『ウエスト・サイド・ストーリー』とか羽根なかったですよね。
だから、羽根が嫌だから背負わなかった、っていうことじゃないような気がするんですよね。はっきりとはわかりませんが。
音楽学校のルールを変えた?
「厳しい指導で有名な宝塚音楽学校の指導内容を天海祐希が変えた」みたいな感じで伝説を紹介している方もいますが、これは天海祐希さんが変えたというよりは「73期みんなで変えた」という風にご本人がTV番組で言及されています。
下級生の指導方針は同期全員で一緒に決めてその方針のもとに指導していくという段取りを組んでいたようなので、皆で話し合って必要なルールとやりすぎなルールの選別をしていったのではないかなと思います。
例えば、予科生の男役は髪がハネないようにヘアピンで徹底的にとめる、というルールがあったそうですが、このヘアピンの数が多すぎて外を出歩く際に人の目につくしそこまでする必要がないんじゃないかっていうことで変えられた、というエピソードがあります。
これは後々の後輩たちにめちゃくちゃ感謝されているようで、もしかしたらタカラジェンヌたちの間で天海さんの伝説として語り継がれている話なのかもしれませんね。
ファンに平等に接する
宝塚では入り待ちや出待ち、お茶会など、生徒さんと直接お会いして気持ちを伝えたりできる機会があります。
それは天海祐希さんがいらっしゃった時代にも同じくありました。
「ゆりちゃん」の愛称で親しまれていた天海さんですが、当時の対応を今風に言うならば「塩対応」だったと言われています。
入り出の時なんかは特にそう言われていますが、それでもファンがしっかりついてきたのはお茶会などのクローズドな環境でのファンサービスをしっかり行なっていたからだと思います。
天海さんが塩対応である理由がちゃんとファンの人に伝わっていて、それを含めてファンの方は天海祐希さんを応援しようという思いがあったからなんじゃないかなと思います。
天海祐希は天才なのか?
宝塚現役時代の天海祐希さんの舞台を見て、めちゃくちゃ歌も上手いしダンスもバリバリ踊れるしすごい実力の持ち主だ!と思う人は少ないと思います。
やはり7年で主演をする立場になってしまったということもあり、経験不足は正直映像を見ても感じてしまうところはあります。
しかし天海さんの魅力は舞台での実力ではなく、舞台に立っているその存在の持つ力こそが多くの人を惹きつけてきたんだと思います。
「歌劇団なんだから歌えないとダメだ」って言う人もいると思うんですけれども、ぶっちゃけ関係ないっすね。
歌が上手くてもスターになれるわけではないし、実力がないからスターになれないわけでもない。
天海祐希さんはその最たる存在なんじゃないかなと思っています。
天海祐希の宝塚時代の先輩は誰がいる?
天海祐希さんは早々に7年目でトップスターに就任したので、正直周りは先輩だらけという状態の中トップという立場で舞台に立っておられました。
天海さんがトップに就任した時点で
2番手の久世星佳さん
3番手の真琴つばささん
は上級生ですし、天海さん退団後順次トップに就任された上記のお二人、さらに次にトップスターに就任された紫吹淳さんも天海さんより上級生です。
天海さん・久世さんコンビも結構好きで、天海祐希さんの甘いマスクと久世星佳さんの渋い大人の男のバランスが絶妙に良くて、この二人が同時期にトップと2番手にいたっていうのはかなり貴重な時間だったなと思います。
さらに、舞台上で自由度の高い真琴つばささんがいたことで『ミー・アンド・マイガール』は天海さん演じるビルと真琴さん演じるジャッキーの掛け合いがものすごく軽快で楽しかったですね。
天海祐希の同期って何期生?
天海祐希さんは73期生です。
同期生には
- 元雪組トップスター 絵麻緒ゆう
- 元花組トップスター 匠ひびき
- 元宙組トップスター 姿月あさと
時期は違えど同期の中から4人もトップスターが出る期はなかなか貴重です。トップ娘役が出ていないという意味では珍しい期かもしれませんね。
天海祐希がかっこいい宝塚作品はこれ!
天海祐希の宝塚時代でおすすめの作品を紹介します。
『ミー・アンド・マイガール』
これはもう絶対に外せない作品であると考えています。
天海祐希さんが1年目で大抜擢されちゃった作品でもあり、宝塚を退団される公演でもう一度演じた作品でもあります。
もう「天海祐希=ミーマイ」みたいなとこある!
この作品で天海さんが素晴らしいなと思うところは、コミックセンスの塊であること!
普通タカラジェンヌとか宝塚を知らない人って、そもそも宝塚で笑える作品をやってると思ってないんですよね。
『ベルサイユのばら』のような絢爛豪華で夢々しい、愛とか恋とかそういうのをテーマにしたパステル色の作品ばかりやってると思われがちなんですけれども、そんな方にぜひ観てもらいたい作品です。(もちろん『ベルばら』も観てほしいよ!!)
映像でも天海さんがめちゃくちゃ楽しんでやっていることがしっかり伝わってくるし、周りも天海祐希パワーにいい意味で巻き込まれて作品のクオリティをより上げているという印象がある作品です。
『エールの残照』
この作品はかっこいい天海祐希さんが見たい方には超オススメ作品です。
お話に関する言及は避けますが、『エールの残照』の天海祐希はめちゃめちゃかっこいい!
ラストの武力に対する無抵抗の抵抗、魂だけは支配できないことを主張する目の強さ。
そして愛する人の屍を抱き残照を観ながら去る姿はマジでカッコイイです。
実況CDしかないのが残念▽
天海祐希は退団後もかっこいい…!
宝塚退団後は女優として活躍されていますが、芸能界に入った当初はなかなか役に恵まれず、女優としての立場やポジションなどが危うい時もありました。
『離婚弁護士』で連ドラ初主役を演じてからは、「かっこいい女」「理想の上司」などのイメージもついてきて、現代の働く女性が憧れる理想の姿のような役をどんどん演じておられます。
特に『離婚弁護士』は面白かったですね…!天海祐希特有のコミックセンスも相まって、テンポのいいドラマが展開されていました!
この作品で世間の「宝塚出身の女優」のイメージも一気に変わったのではないでしょうか!?
『離婚弁護士』は現在フジテレビの動画配信サービス「FOD」で全話みることができます^^
1か月間は無料なので、1日1話、セカンドシリーズまで見ても無料期間に退会すればタダで観ることができますので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね^^
「天海祐希」で検索すると、出演作品の一覧が見られますよ^^ ▽
『BOSS』もカッコよかったよね。うん、やっぱり天海祐希かっこいいんだよ…!
まとめ
伝説のトップスターだった天海祐希さんの宝塚時代や天才と言われる理由などについてまとめてみました。
いや、やっぱりすごい人です、天海さん。
在団中の生徒さんの中にも、天海祐希さんに憧れて入団した方もいっぱいいるほど、未だに劇団にも影響力のある方です。
一時期ご病気をされたことが心配ですが、これからも面白い作品と面白くかっこいい天海さんをドラマや舞台で拝見したいですね~^^
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