宝塚宙組『ホテルスヴィッツラハウス』無観客ライブ配信の感想!

宝塚宙組『ホテルスヴィッツラハウス』ライブ配信の感想!

皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。

今回は宙組梅田芸術劇場公演『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』の無観客ライブ配信を鑑賞したので、感想をまとめていきたいと思います。

砂山

この配信が始まる前、たまたま新国立劇場バレエ団の無観客公演配信を鑑賞していて、なんだかバレエづいているなと感じた一日でした。

目次

無観客でも配信があるありがたさとせつなさ

ホテル スヴィッツラ ハウス』の東京公演はコロナ禍の緊急事態宣言発出前だったこともあり、通常通りの上演でしたが、大阪の梅田芸術劇場公演は公演期間がまるまる緊急事態宣言期間と被ってしまい、公演自体が中止に…。

私も本当はこのライブ配信がおこなわれる日に観劇予定だったので、実際の劇場で観られなかったのはとても残念なのですが、ライブ配信と言う形で作品を見ることができるのは改めてありがたいことだなと感じました。

と同時に、宝塚歌劇の作品を無観客で観れば観るほど、観客の拍手やオペラグラスをあげるタイミングなどもしっかり計算されて作られているんだと感じます。

やはり劇場に行って空気を感じて、役者のエネルギーを直で感じながら鑑賞することがいかに価値の高いものかを思い知らされますね。

今回の作品は特に、人間の心のやり取り・心理戦を描く部分もあったので、その空気をじっくり味わいたかったなと感じました。

砂山

映像作品とは違う舞台ならではの表現は、やはり劇場でしか体感できないものですね。

コロナ禍と戦争

ホテル スヴィッツラ ハウス』は第二次世界大戦中のスパイやスパイキャッチャー、芸術家、その時代に暮らす人々を描いている作品だけど、登場人物が先の見えない不安の中もがきながらも自分の正義や信念・愛を貫くために生きる姿が、コロナ禍で先の見えない不安と見えない敵と戦う今の時代にマッチしているようでした。

出演している生徒さんが特にそれを感じていたかもしれないなと。

戦争で優秀な芸術家がどんどん迫害を受けたり作品が作れなくなっていくような時代。

今も、コロナで緊急事態宣言が出ると公演は中止になり、作った作品が発表の場を奪われていく時代になってしまっている。

宝塚は無観客という選択をしてなんとか作品を届けようとしてくれたけど、実際に舞台に立っている役者たちにはリアルタイムで客席の反応などがわからない状況の中での公演。

砂山

その精神状態は結構きついものがあるんじゃないかな。

天才ニジンスキーは精神を病んで踊れなくなってしまったけど、このコロナ禍で芸術家が誰も精神を病むことなく、次の作品を発表できる希望を持って作品作りに取り組めるように、早くなってほしいな。

社会全体で頑張らねばなりませんね。

真風涼帆・潤花の新トップコンビプレお披露目公演

前回公演『アナスタシア』で星風まどかが組替えになり、今公演で潤花がトップ娘役に就任と言うわけで、プレお披露目公演でしたね。

砂山

宙組でトップスターが「2人目の嫁」をもらうことって、初めてなのでは…?

娘役トップが残留でトップスターが変わることは今までもあったけど、このパターンは何気に初めてなんですね…!

アナスタシア』では真風さんと潤花ちゃんの絡みはほとんどなかったから、どんな感じになるんだろうと思ってましたが、潤花ちゃんのクラシカルな雰囲気が真風さんの「大人の男」の雰囲気にマッチしていて素敵でした。

砂山

真風さんの乱れた襟元をサッと直してあげる感じは、「できる嫁」感ありましたね~

芹香斗亜・遥羽らら筆頭にサスペンスとしても楽しめる

1幕は登場人物の中で誰が本命のスパイなのか、それぞれの行動や発言から真風演じる主人公ロベルトと一緒に捜査している感じがして、サスペンスとしても十分楽しめる作品でした。

砂山

みんな怪しかったんだよなぁ・・・。

ヘルマン(芹香斗亜)と一緒にいる美女アルマ(遥羽らら)は十分怪しいんだけど、亡命ダンサーを呼び寄せようとしているユーリー(桜木みなと)ももちろん怪しいし、元上司の娘エヴァ(小春乃さよ)も怪しい・・・。ロシアの亡命貴族ミハイロフ伯爵(寿つかさ)は見るからになんかありそう・・・。

誰がスパイでもおかしくないように緻密に設計されている脚本がさすが植田景子先生・・・!

砂山

ユーリーが呼び寄せたの、彼氏(?)かよ!ってなったのはちょっとおもしろかった

着地してみると黒幕は複数人いて・・・っていうのも、社会情勢の複雑さを表しているよなって感じましたね。

育つおじ枠と若手

最近の宙組はおじ枠の成長著しいな・・・!

94期の美月悠春瀬央季は言わずもがなイケおじ確定枠。今回もおふたりともいい感じに悪おじで最高でした。

わんた(希峰かなた)はもともとその素質は十分にあり、最近出番も多くなってきたのでとても嬉しいところ。今回はおじ要素よりも3枚目要素が強かったかな。

たっくさん(澄風なぎ)の落ち着いた芝居も良かった。本公演では大きいおじプレイヤーに埋もれがちだが、じわじわ存在感を出してきている。

そして今回驚いたのが、『オーシャンズ11』で初舞台を踏んだ105期生の男役がもうすでに存在感を出してきたこと!

特にニーナの親友のバレエダンサー・シルヴィ(春乃さくら)の恋人になるナチス兵オットー役の聖叶亜くんとユーリーの彼氏(?)のジョルジュ役の泉堂成くん。

ふたりとも物語に大きく関わるような役をしっかりこなしている上に華があって目を引くタイプの男役スターなので、今後の活躍にも期待大ですね・・・!

おわりに

今回は宙組梅田芸術劇場公演『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』の無観客ライブ配信の感想でした。

植田景子先生の観客に対する想い・芸術に対する想い・社会への挑み・バレエ・リュスへの敬愛など、色々感じることができた作品でした。

2021年のゴールデンウィークもほぼライブ配信観劇となりましたが、やっぱり、舞台は劇場で見たい。。。

そんな思いが配信を見ながらふつふつ湧いてくる音が聞こえました。

砂山

景子先生にぜひニジンスキーで1作品書いてほしい・・・!

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この記事を書いた人

砂山のアバター 砂山 宝塚歌劇愛してる

宝塚ファン歴研20になりました。

観劇の感想や生徒の魅力、宝塚ファン初心者さんがもっと知りたいことなどを、私の知ってる限り発信していきたい!

宝塚について一緒に語ってると楽しいなコイツ!ってところを目指しています…!

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