小池修一郎(宝塚)の経歴とオススメ作品!こだわりエピソードも!|タカラヅカナイズの達人

小池修一郎

皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。

2019年4月宙組公演「オーシャンズ11」を前に、演出家・小池修一郎先生について書いてみたいなと思います!

砂山

超どうでもいい話ですけど、私の大学の先生が小池先生と小学校の同級生だったらしい…!子供のころから変わっていたと言っていたのを思い出しました!

目次

小池修一郎先生の経歴をまとめてみる

演出家名小池修一郎(こいけしゅういちろう)
生年月日1955年3月17日
出身地東京都
出身大学慶應義塾大学文学部
歌劇団入団1977年
愛称イケコ

この演出家の愛称って、ファンが勝手に呼んでるもんだと思ってたんだけど、そうでもないみたいですね…!

小池先生は慶應大学時代、演劇研究会に属していて唐十郎などのアングラ芝居に傾倒していたらしいんです。

私も大学生の時に唐十郎の作品に触れることが多かったのですが、どことなく唐作品と宝塚って通じるところがあるなぁと思っていたんですよね。

唐十郎も春日野八千代を題材に芝居書いたりしているから(ひと悶着あったらしいけど)、何がどうってはっきりとは言い表せないんだけど、通じるところがあるんだろうな。

砂山

芝居の型とか、浮世離れしているところとか、絶対に現実世界ではありえないんだけど、いつの間にか物語が自分に人生に置き換わってスッと入ってくるところとかかなぁと個人的には思っています。

歌劇団への入団は1977年。中村暁先生と同期なんですね。

入団してから9年間は演出助手として、岡田敬二先生などショー作家の先生の助手につく機会が多かったみたい。

最近の演出部の若手は3年くらいでバウデビューするから、そう考えると結構下積み時代長いですね。。。

ショーの演助が多かったからデビュー作もショー作品でと考えていたそう。

しかし劇団側から芝居作品の企画を求められて1986年に「ヴァレンチノ~愛の彷徨~」で演出家デビュー。

ヴァレンチノはのちに再演もされるほどいい出来だったようです。

さらに1989年に「天使の微笑・悪魔の涙」で宝塚大劇場デビュー。

さらにさらに1991年には「華麗なるギャッツビー」で第17回菊田一夫演劇賞を受賞。

1996年にはウィーンミュージカル「エリザベート」を、死の象徴・トートを主役に置き換え、日本初演を成功させます。

砂山

宝塚のトップスターに死を配役するってのがまさに凡人の発想では無理ですよ…!それにピッタリな演出をつけるのもすごすぎる。

エリザベート初演以降一気に仕事の幅が広がり、宝塚のみならず日本を代表するミュージカル演出家となります。

最近では「るろうに剣心」や「ポーの一族」など漫画原作の作品も多く手掛けられていますよね。

砂山

特に「ポーの一族」は小池先生が入団時からやりたいと熱望していた作品…!おめでとうございます!!!

小池修一郎が宝塚にエリザベートを持ち込んだ功績はデカい!

小池先生を語るにあたり、一番のトピックになるのはやっぱり「エリザベート」だと思います。

上記でも紹介しましたが、1994年に雪組エリザベートを初演して以来通算上演回数1000回を超え、名実ともに人気演目ですよね。

ウィーン版のエリザベートが主役のミュージカルを、死を主役に置き換えて作品を再構成する演出力はホントにすばらしいのですが、宝塚や帝国劇場などの東宝で回を重ねるにつれてどんどん演出がパワーアップしていくのが本当にすごい。

小池先生は演出の目利きがすごいんだと思います。楽曲追加もそうですけど、映像や舞台機構の使い方なども、実際に見て自分の作品にどう取り入れるか、どう取り入れたら宝塚では効果的か、東宝では効果的か、なんてことを的確に判断できる人なんだなと思いますね。

宝塚版において、2002年の花組公演で「私が踊るとき」のナンバーが追加されたときは「まじ神」と思いました。

私が踊るときが入ることで、エリザベートの意志の強さがさらに際立って、トートの執念深さも極みを増す効果があったと思います。

宝塚版ではエリザベートのソロが1曲カットになってることもあり、エリザベートの想いの流れを感じるには少し物足りなさがあったのですが、私が踊るときが追加されたことで観客がエリザベートに受ける印象が色付いたなと思いました。

なんか抽象的な表現になってしまいましたが、とにかくよかったってこと!

あと、個人的に好きな演出は「闇が広がる」の銀橋わたり。

これはもう初演の時から変わりませんが、ルドルフがトートによって闇の中に引きづりこまれていくのが銀橋を使って効果的に表現されているんですよね。

あとルドルフを演じる役者が、トートに引っ張られて、踏ん張っているのに引きずられているのもいい。

砂山

ルドルフは引きずられれば引きずられるほどいい!

特に2002年の花組公演・彩吹真央と2016年宙組公演・澄輝さやとのルドルフの引きずられ方が最高によかったです。

死への恐怖に慄きながらもトートの魅力に引きずり込まれていく様は、命が一番燃えている時だと感じると同時に、ルドルフはすごく儚い存在であるなという印象を受けました。

これほどの作品を作り上げる人だから、作品や演出、出演者に対するこだわりもそうとうなものの様です…!

次は小池先生のこだわりっぷりがすごいエピソードをご紹介します^^

小池修一郎のこだわりエピソード

小池先生はこだわりがすごくて、ご自身が納得いかなかったら絶対にGOは出さない感じの人だそうですね。

エリザベートのルドルフの葬儀の場面では舞台に燭台がたくさん並びますが、その1本の位置にもこだわるという徹底っぷり!

ちょっとずれているだけでおき直し!その場に出ている出演者とのバランスも見てピッタリの位置にくるまでやり直す…!こだわりがすごい…!

さすがに宝塚(自分の所属劇団)だからそこまでしっかりこだわるのかなと思いきや、外部公演「キャバレー」の藤原紀香のカツラに対してもこだわりが炸裂!何十個作ってもOK出なかったらしいですよ…!

そんな小池先生、クリスマスに宝塚での稽古があると、その公演に出演する組子たちと一緒にプレゼント交換会をするってエピソードがめっちゃ好き(笑)

砂山

こんなに外部の仕事忙しいのに宝塚での仕事も大切にしているのは、やっぱり劇団が好きだからなんだろうなぁ!!

小池作品のおすすめはコレだ!

小池先生の作品には名作といわれるものもいっぱいあって、特に海外ミュージカルの潤色はピカイチなので、ここではあえて海外ミュージカルの潤色などは取り上げません。

砂山

完全に個人的な好みです!

オーシャンズ11

これは2019年版への期待も込めて!

初演も再演も両方とも面白かったけど、再演では少し演出も変わってさらに面白くなっているので、2019年の再々演もかなり期待しています…!

砂山

プロローグの総踊り、ジャンプのナンバー、1幕ラストのイレブンの横一列、何処をとってもカッコイイ…!

これは映像で見てもカッコいいから見ていないならぜひ見てほしい…!

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銀河英雄伝説@TAKARAZUKA

私を宝塚に呼び戻してくれた作品。

まさか宝塚で宇宙世紀(違)を生きた気持ちになるなんて思いませんでいた。

オープニングの映像を駆使したアスターテ会戦もワクワクしたし、アムリッツァのダンスもすごかった。艦隊船がダンスで表現できるなんて思ってなかった…!

そして銀英伝も1幕ラストがめっちゃ盛り上がる…!

帝国の皇帝がなくなって登場人物それぞの運命が少しずつ動いていっている緊迫感と、2幕どうなってしまうの…!?感がすごい!

砂山

原作ファンも大納得、原作知らなくてもめちゃくちゃ楽しめる銀河英雄伝説@TAKARAZUKAは超おすすめ!

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LUNA~月の伝言~

これはね、もう絶対譲れない(笑)

誰が何と言おうと、小池先生の完全オリジナル作品で一番面白いのはLUNAで決まりです…!

もう再演されることはないだろうから、映像でしか見られないんだけど、何回見ても全然飽きない勧善懲悪!

真琴つばさ率いる当時の月組の勢いもすごいし、それぞれが自分の役割をしっかり務めてくれているので、何の疑問もなく物語に入り込める!

真琴つばさ・紫吹淳の下にのちにトップになる大空祐飛・霧矢大夢・大和悠河・北翔海莉らがいるのもなかなか豪華ですよね、今考えたら…!

檀れいはじめ、千紘れいか・美原志帆・西條三惠らの娘役も充実していました…!

砂山

物語の後半に敵と追いかけっこ的なドタバタになって、悪い奴が懲らしめられるのは単純明快で、小林一三翁が目指した大人から子供まで楽しめる国民劇の思想に合致していると思うんですよ…!みてて気持ちいい!

スカイステージでLUNAやってたらついつい最後まで見てしまうもんな…!

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↑VHSだから!DVD・BRじゃないから、ビデオデッキない人は見られないよ!

おわりに

今回は、演出家・小池修一郎先生について経歴やエピソード、個人的に好きな作品をまとめてみました。

砂山

正直当たりはずれも結構あるのが小池作品。
今回はずれは書きませんでしたけど、私はどの作品も結構楽しませて頂いてます…!

どんな原作でも題材でも、海外ミュージカルでも、しっかりタカラヅカナイズして舞台に乗せてくれる信頼感があります。

それは、どんだけ外部のミュージカルを演出しても、海外の作曲家らと仕事をしても、小池先生の軸は宝塚歌劇にあるからなんだと思います。

外部のミュージカルを演出することで日本のミュージカル文化にも貢献し、外部の仕事で出会った振付家を宝塚歌劇で起用して、宝塚にも常に新鮮な風を送り込んでいる小池先生はホントにミュージカルや宝塚が好きなんだなと思います…!!

2019年時点で64歳。定年退職も近づいてきているけど、できれば劇団に残ってほしいなと思うのは、小池先生からは宝塚愛を感じるからにほかなりません…!!

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この記事を書いた人

砂山のアバター 砂山 宝塚歌劇愛してる

宝塚ファン歴研20になりました。

観劇の感想や生徒の魅力、宝塚ファン初心者さんがもっと知りたいことなどを、私の知ってる限り発信していきたい!

宝塚について一緒に語ってると楽しいなコイツ!ってところを目指しています…!

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 人物評楽しいです。特に大好きなアッキーとせいこさんは何回読んでも飽きないです。正塚先生の人物評やってくれたら嬉しいです。ロマノフの宝石大好きでした。これからも楽しみにしております。

    • のんのん様

      コメントありがとうございます^^
      あっきーもせーこちゃんも大好きなので、そう言っていただけるとめちゃめちゃうれしいです…!

      正塚作品お好きなんですね…!私も正塚先生大好きなので書こうと思っています…!!

      ぜひまた遊びにいらしてくださいね^^

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