皆さま、ご機嫌いかがですか?砂山(@sunayama373)です。
新型コロナウイルス感染防止のため、長らく宝塚歌劇も公演中止となっていましたが、東京宝塚劇場の雪組公演『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』の千秋楽が上演決定、そして予定されていた全国でのライブビューイングは中止になってしまいましたが、特別にタカラヅカスカイステージで千秋楽を生放送されるという事態に!
私はライブビューイングのチケットを購入していたので、中止になって残念でしたが、スカイステージでみれると思っていなかったのでホントによかった!
特に「ワンスアポンアタイムインアメリカ」は宝塚大劇場公演も観劇することができなかったので観たかったのですよ…!
スカステさんありがとう。
それでは、映像での鑑賞ですが感想をまとめていきたいと思います。
映画×小池作品
ハリウッド映画を小池修一郎先生がミュージカル化するのは、「オーシャンズ11」ぶりなのかな?
「ワンスアポンアタイムインアメリカ」は結構古いハリウッド映画なのですね。
原作映画は3時間越えの長編映画で、レイプなどの描写もある様ですが、その辺は流石小池先生、美しくかっこよく宝塚歌劇化したなって感じでした。
特に一幕ラストのヌードルスが薔薇の花弁が敷き詰められた部屋で一人ソファーに座って幕が降りるのはめちゃくちゃかっこいい。
話としては幼馴染に盛大に振られた後なのにめちゃくちゃかっこいい。
あのバラの配置にとことんこだわって作っているんだろうなぁと思わざるを得ませんでした。
花びら一枚一枚計算されて配置されてそうだなと…!
最後の笑顔は映画では謎とされているが・・・
映画のラストでヌードルスが最高に笑顔で終わるのが謎、という話をいろんなサイトで観たんでけど、宝塚でも望海風斗ヌードルスは一曲歌って笑顔ではけていきましたね。
確かに親友が死んで、愛する人ともうまくいかず笑顔になる理由が全然ないのかもしれないですけど、ヌードルスはヌードルスの人生を歩むという意味のニヤリだったのかなぁと。
幼いころに夢見た皇帝と皇后、摩天楼のてっぺんには誰もたどり着けず、命を落とした者もいれば、望み叶わず別の生き方をするしかない者もいて、そんな中でヌードルスも自動車修理屋さんとしてほそ細とでも生きていくことに希望を見出して歩んでいくっていう。
だから映画ファンの方が映画の感想に書いているような「謎」はあまり感じず、小池先生とだいもんの中ではしっかり腑に落ちたラストになっていたんだろうなと思います。観ていても違和感なかったですね。
なんか作品のテーマ的に小池先生が選びそうじゃない感じの作品ですね。どっちかというと正塚先生が好きそうな感じ。
ではキャストごとの感想を簡単にまとめていきたいと思います。メインキャストのみです。
キャストごとの感想
ヌードルス:望海風斗
始めに出てくるおじさんヌードルスの仕事に疲れたお父さん感がすごくて、ココからどうギャングだマフィアだの話になるんだろうって思いました^^;
少年が初恋を頂いたまま青年になっていく様子がリアルで、デボラに対する純情な恋心と裏社会を生きるような仕事のアンバランスが、よりヌードルスの危うさを引き立たせてキャラクターを魅力的にしていたなという印象。
特にだいもんが演じることで、「仕事では悪いこともするけど、本当はいい人」の感じがより一層引き立つ。
だからこそ薔薇の部屋ではデボラを無理やり抱くような真似はしなかったんだろうなと。
望海風斗の為のヌードルスだった。
とにかく歌が上手い。
デボラ:真彩希帆
少女デボラが可愛さが異常。
自分の目指す目標に向かって歩みを止めないデボラは強い女性の象徴のようだった。
一つも弱みが垣間見えなかったので、これは女性目線で見たらすごくかっこいい戦い続ける女性のように見えるが、逆に男性目線でみると女として魅力的なんだろうかな?と思ってしまう部分もあったり。
でもヌードルスがずっと好きだし、マックスもなんだかんだあってもデボラが好きだよね…!
とにかく歌が上手い。
マックス:彩風咲奈
作品を通して感じたのが、マックスはヌードルスよりも「俺の方が格上だ」っていうプライドをどこかでずっと持っていたんじゃないかなぁということ。
友として、親友として描かれているように見えるんだけど、よく言われているヌードルスに対する愛情にも似た友情的なものは感じられなかったかな。
最後にベイリー長官になって生き延びたマックスがヌードルスに再開するところでは、地位的に上まで上り詰めたのに人生ドン詰まりになっているマックスと、細々とでも着実に生きているヌードルスが浮き彫りになって、若いころに持っていたマインドの差が年をとってから人生単位で降りかかってくるのを目の当たりにするようだった。
とにかく足が長い。
キャロル:朝美絢
マックスに対する恋心が純情過ぎて可愛い。
女役だが歌やセリフは特に女役用に高い音を意識している訳ではなさそうで、しかし男役が演っている女役という感じもなく、何の先入観もなく見ることができた。
マックスとキャロルはお互いに依存し合わないと自分が保てないんだろう。マックスの異常さには気が付いているけど離れられないキャロルと、キャロルを所有しておきたいマックスの利害が一致しいるのが逆に哀しい。
サナトリウムでのヌードルスとのお芝居も素晴らしかった。
とにかく同級生に似てるんですよね(←)
ジミー:彩凪翔
(ネタバレ)一番悪い!一番悪い!まさかの黒幕だった!!
ただこの中で一番頭が良くて切れ者だったのが間違いなくジミー。
ジミーの中では動労組合のストライキを起こす時点で、人生のプランニングは実は完了していて、後は実行するだけ状態だったんじゃないか…?
いや、でも本当は自分たちが働きやすい環境を手に入れて一生懸命に働きたかった人かもしれないと思うと、ジミーも理想の人生を歩めていないのかも知れない。
この物語に置いて、誰も理想の人生を歩めていないんだから、実はジミーも本当なこんなはずじゃなかったんだろうな。。。
とにかくかっこいい。
「ワンスアポンアタイムインアメリカ」のエトワールは・・・
エトワールは雪組の姉御・舞咲りんさん。
この公演で退団です。
85期なので、研21年。本当にお疲れ様でした。
ご本人もスカイステージのインタビューで語っておられましたが、下級生時代は正直役がついているイメージが全然ありませんでした。
ただ学年が上がるに連れて、個性的な娘役や歌声を披露する場面も増えて、よくここまで残ってくれたなと。
下級生の頃に役がなかなか付かない状況で、「自分はココにいるべきなのか?」的なことを考えてしまう子も絶対多いと思うんですよ。
特に娘役なら目立つ子は抜擢も早いし。雪組だったら山科愛さんとか、すごい抜擢早かったもんな。
そんな中でも研鑽を重ねてファントムのカルロッタを勝ち取ったのは素晴らしいことだったし、一種の娘役ドリームでもあるよなーと思いますね。
今回のエトワールも素晴らしかったです。
おわりに
コロナの影響で見ることはできないと思っていた「ワンスアポンアタイムインアメリカ」。
まさか自宅のテレビで観れるとは思ってなかったので本当に嬉しかった。
ライブビューイングとも違い、上演中にツイッターで応援しながら観劇できるスタイルも面白かったですね。
雪組千秋楽応援上映のタグもトレンド入りし、かなり盛り上がりました。
幕間も劇場の時計をアップで30分映し続けてくれるのライビュブーイング感ありました(笑)CM入れてくれても良かったのに。
幕間中のヅカヲタたちの自由さも楽しみました。
米炊いたり、シャワー浴びたり(笑)
やっぱり舞台は生で見るのが一番とは思うものの、こんな機会はめったにないので思いっきり楽しめた感じあります^^
コロナの事態を受けて他の演劇やライブも動画配信などに置き換わっていたりしますが、早く納まって、生の舞台の客席に戻りたいものです。
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